我輩はクッキーである  (07年12月昇天)
’92年11月生まれ。アメリカンショート ♂。 ’93年2月当家にお買い上げ頂いた。
「15万円+消費税だったんだからな」とよく嫌味を言われた.

後々聞いた話では我輩の弟がペットショップに出ていて、気に入られた様だ。しかし既に先約があり、お兄ちゃんが居ますがどうでしょうかと言われたとの事。

チャンはお店に出ている方が良い方と考えたらしく、つまり我輩には何か欠陥がある、とちょっと躊躇した、とあとで聞いた。
0日間ほど留学直前のお嬢さんに可愛がってもらったが、お嬢さんが出発してしまうとオーチャンの「地獄の特訓」が待ち受けていた。
1回の食事の量はキャットフード15粒で、おまけは一切なし。空腹の中でひとつずつ芸を教え込まれた。

最初は
「チンチン」。出来るとチーズがご褒美に出た。出来ないと大声で怒鳴られ、頭を小突かれた。(半年も経たない子猫だったんですよ)。
アーチャンが「可愛そうだ」と言ってくれたが、そこまで。
この頃の後遺症で、どうしてもオーチャンには媚を売っちゃうん
だよ。
大体我々猫仲間で芸をさせられるなんて不幸な猫は、あまり聞いた事がない。

最初に覚えさせられたのが「チンチン」。それはもうオーチャンに誉められて、チーズをたらふくご馳走になったが、おかげでお腹をこわし、血便が出たっけ。オーチャンはアーチャンにこっぴどく怒られたようだった。
やがて、「握手、お代わり」ができる様になった。

ここまで約2週間。我輩が意外とIQが高いことをオーチャンに見抜かれていて、しらばっくれようとしても、許してもらえなかった。

この辺で、出来ない振りをしつづければよかったのに、なにせ空腹に耐えられずに・・・。
「お預け、よーし」

どうです、この嫌そうな顔。耳を伏せて精一杯反抗してるんだけど、オーチャンのゲンコツが怖くて、言うことを聞かざるを得ないんだ。ジャーキーが鼻の先にあってプンプン臭うし・・・。

その内、よだれがダラーと出てきてしまうんだけど、よだれの写真は載せないでくれー。
「伏せ」。これは簡単ですぐ覚えた。。

もうこの時分になると、言われたらやらざるを得ない心境になってしまって。
寝た振りをしていても、ゲンコツで叩く真似をされただけで、耳が反応して直ぐばれちゃって。
「バーン」(ピストルの音で死ぬ) これは右半回転で楽なので、大体言われれば演技してやった。

「ごろん」(1回転する) これは左1回転。重労働で、気が向かない時は少々怒鳴られても、無視した。しかし、煮干を見せられると、言われる前に自発的に演技しちゃったりして、どうも節操の無い面も。

年をとってからは、上半身と下半身が一緒に回転できず、まず上半身を回転させて後、やおら(一呼吸置いて)下半身を回していた。
「反省」

その昔、何とか言う猿(次郎?)がやったと言うポーズを真似させられていた。
もう少し首をうなだれるよう強制されたけど、これはなかなか難しかった。

以上の様な芸を仕込まれ、お客様が見えるとやらされていた。


これは食事の後自宅2階でくつろぐ我輩。
当家に来る時、ペットショップのお姉さんに無理やり薦められてmy homeを買わされたらしいが、我輩にとってはこの上ないくつろぎの空間だった。

07年9月頃から嘔吐の頻度が増え、食欲もなくなり、12月18日午後6時30分、病院からの帰りにアーちゃんの腕に抱かれたまま一生を終え、高尾霊園に眠る。
動画もご覧ください「

「吾輩はクッキーである」
「さようならクッキー:愛猫の死」